コラムColumn
セミナーレポート『MCT』の健康機能=脂肪燃焼体質化とおいしさ・日々のパフォーマンスUPを解説
2022年3月24日(木)に第3回メディアセミナーを開催し、MCTを日常に取り入れることで得られる「健康価値」、そして「味覚へ与える効果」を確認し、生活者やアスリートの食実態を踏まえた「”最強の朝食レシピ”」を発表しました。
無理なく、脂肪燃焼体質をつくる「MCTオイル」とは
岡田 隆 先生 日本体育大学 体育学部 准教授 / 博士(体育科学)/ 骨格筋評論家
~2021年 柔道全日本男子チーム体力強化部門長
専門は、トレーニング科学、アスレティックリハビリテーション。特に体幹の研究、筋肉と体脂肪の研究(筋肥大・除脂肪・減量)を行っている。著書累計100万部を突破。2022年3月9日に「最高の除脂肪食」(ポプラ社)を上梓。トレーニングは「心と身体を鍛えるもの」をポリシーに、トップアスリートから一般の方まで、さまざまなフィールドでそれぞれに適したカラダづくりを提案・指導している。YouTubeチャンネル「バズーカ岡田の筋トレラボ」は、登録者数約25万人。分かりやすいカラダづくりの解説が人気。
■春を迎えるにあたり、カラダの悩みは「体型」にあり!
長引く自粛生活に加え、冬場の運動不足などによるカラダの悩みが多く聞かれています。中でも、これから徐々に薄着になる季節ということもあり、「体型」を意識している人が大多数。さらに、約9割の女性がこの春に「ダイエットの必要性を感じている」という結果に。具体的に気になる数値や部位としては、1位に「お腹まわり」、2位に「体重」がランクインしています。
■大多数が間違えている「ダイエット」の実態
そんなダイエットを意識するこれからの季節、多くの人が間違ったダイエットでリバウンドを繰り返しています。例えば、「炭水化物を抜く」や「鶏むね肉やブロッコリーなどの特定の食材だけを食べ続ける」など、偏った食事方法は心身ともに負担が大きく、間違ったダイエット法の代表例と言えるでしょう。ダイエットを始めるとなるとこのような極端な食事制限をやりがちですが、なぜそれを行うのか、本質の理解が不十分な人も多い様です。そのため、カラダのメカニズムを理解し、「無理なく、継続できること」が痩せるための近道です。
■カギとなるのは「ケトン体」
今やダイエットの定番である糖質制限の本質とは、「ケトン体」。人間のエネルギーを作り出すメカニズムには大きく2つ、糖質をエネルギー源とする「糖燃焼回路(嫌気的代謝)」と、脂質をエネルギー源とする「脂肪燃焼回路(好気的代謝)」があります。
「脂肪燃焼回路」を使う方法として、厳しい糖質制限をすることで、ケトン体が産生されやすいと言われていますが、この方法ではカラダへ負担をかけてしまうでしょう。 無理なく、継続できる方法で「脂肪燃焼回路」を動かすには食事がカギとなります。
■カラダづくりの基本「PFCバランス」「F=脂質」をMCTオイルで取り入れ、脂肪燃焼体質に!
私たちのカラダづくりの基本として、PFCバランス(P=たんぱく質、F=脂質、C=炭水化物)があります。たんぱく質13~20%、脂質20~30%、炭水化物50~65%が栄養バランスの0-ら『脂質』を上手に摂取することがカギになります。『脂質』は1gあたり9kcalあるためダイエットやカラダづくりには敬遠されがちですが健康を保つためには摂取は必須で、バランスと質にこだわって摂ると健康にもダイエットにも効果的です。食用油の中でも、脂肪燃焼作用で注目されているのが中鎖脂肪酸で構成されたMCTオイルです。
MCTオイルには、①「ケトン体を産生する」②「素早くエネルギーに変換」③「脂肪になりにくい」という特長があることから、日常生活に取り入れることでカラダづくりへの効果が期待され、無理することなく「脂肪燃焼体質」を目指すことができます。
味覚センサー「レオ」で検証!「MCTオイル」で食事は美味しくなる
鈴木 隆一先生
AISSY株式会社代表取締役社長 / 慶應義塾大学大学院理工学研究科 特任講師
味覚や食べ合わせの研究をする通称「味博士」。慶應義塾大学院理工学研究科修士課程修了後、AISSY株式会社を設立。「味覚センサーレオ」を慶大と共同開発。味覚の受託分析や食べ物の相性研究を実施している著書は「ソッコーで人間をダメにするウマさ 悪魔の食べ合わせレシピ」(講談社)、「味博士のぜったい太らない食べ方」(日本文芸社)、「日本人の味覚は世界一」(廣済堂出版)など。
■味覚センサー「レオ」を用いて、味を可視化
人間は食物を口に入れた時、舌にある“味蕾(みらい)”という部分がセンサーの役割をし、料理や飲料から味の信号を感じ取ります。味蕾には、水溶性と脂溶性2種類の受容体が存在し、2つが揃うと味が伝わりやすくなり、「美味しさ」を感じやすくなると言われています。味覚センサー「レオ」では、味蕾の代わりをするセンサー部分で電気信号を測定し、AIの解析によって味を定量的な数値データとして出力します。味覚センサーは5つの基本味「甘味」「旨味」「塩味」「酸味」「苦味」の強さを総合的に算出。これは、実際に人間の舌による味の感じ方を再現しています。基本五味のうち、2つか3つの味が強い状態でバランスが取れていると、「コク」によって美味しさを感じやすいと考えられています。
■MCTをプラスすることで、普段の食事をより美味しく、さらに「脂肪燃焼体質」に!
MCTオイルは無味無臭という特長がありながらも、食材の味を引き立てることができるのでしょうか。今回は身近な食品・飲料7品目(コーヒー※1、野菜ジュース、みそ※2、ヨーグルト※3、温野菜※4、白米、玄米)に関して、無添加のものを基準とし、MCTオイル、サラダ油を加えた際の味への作用を可視化し、分析しました。
その結果、検証した全ての食材でMCTオイルを加えることによる有意差が確認されました※5。いずれもコクや旨味がアップすることで「美味しさ」に寄与しているほか、ヨーグルトの酸味や温野菜の苦味を低減させる効果が見られたため、より食べやすくなると言えるでしょう。以上のことから「MCTオイル」は、無味無臭なため日常の食事にプラスしやすく、様々な食事の美味しさを高めることが期待できると示唆されます。
※1)無糖 ※2)だし無し ※3)プレーン ※4)ブロッコリー ※5)「0.2ポイントの差」で、95%の人が味の違いを実感できるため、有意差を0.2ポイントと規定。
1日のパフォーマンスUPにつながる“最強の朝食レシピ”
川端 理香先生
管理栄養士 / WATSONIA代表
元日本オリンピック委員会強化スタッフ。昭和女子大学卒業後、東京大学研究生を経て現職。現在は、Jリーグの横浜F・マリノス、浦和レッズ、FC東京など15チーム以上の選手や、プロ野球、プロゴルフ、Vリーグ、Bリーグ、ラグビー日本代表など、3万人以上のトップアスリートの栄養サポートを行う。著書に「仕事のパフォーマンスが劇的に上がる食事のスキル50」(かんき出版)、「カラダの悩みは食べ方で99%解決する」(ゴルフダイジェスト社)など多数。
■1日3食のうち、一番軽視されやすい「朝食」
調査データによると、在宅時間の増加により約3人に2人がカラダの不調を感じています。一方食生活の実態としては、喫食率・栄養バランスの意識について、3食のうち朝食が最も低く、朝のエネルギーチャージが不十分であることが分かります。日頃軽視されがちな朝食こそ1日の活力の源とも言われ、「パフォーマンス」を高めてくれる大事な食事です。その理由として①脳とカラダを目覚めさせる ②体温を上昇させる ③体調を整える があり、朝食の重要性はアスリートだけではなく、生活者でも同等と言えるでしょう。
■糖質だけではない!カラダの重要なエネルギー源となる「脂質」
朝食というと「砂糖入りのコーヒー」「おにぎり」「パン」のように、“とりあえず糖質”を摂る方が多いのではないでしょうか。「脳のエネルギー=糖質」と捉えがちですが、実は脂質も重要な脳のエネルギー源です。中でもMCTオイルはほかの脂質と異なり、素早くエネルギーになるケトン体を作り出す特長があることから、アスリートの食事指導に取り入れています。また、朝に摂ることで、作り出したエネルギーを日中に効率よく使うことができるため、仕事で集中力や判断力が必要となるビジネスパーソンにもぜひおすすめしたいです。
■川端 理香 先生 考案 MCTオイルを活用した1日のパフォーマンスUPにつながる“最強の朝食レシピ”
今回は朝食レシピを和食・洋食2パターン考案しました。調理工程や仕上げにMCTオイルを加えることで、栄養素の吸収を促す他、美味しさがアップし、エネルギー源にもなるおすすめのメニューです。ただ、MCTオイルは1回の摂取量が多いと人によってはお腹がゆるくなることがあるため、まずは1食あたり2g~5gを目安に、ご自身の食生活に合った1品をチョイスしてぜひ取り入れてみてください。
和食メニュー ・鮭の混ぜご飯 ・わかめと豆腐の味噌汁 ・納豆しらす和え ・りんごはちみつヨーグルト |
◆ポイント(鮭の混ぜご飯)
MCTオイルをプラスすることで、鮭に多いビタミンDの吸収率がUP!ごはんにツヤも出ます。
洋食メニュー ・ボリュームたっぷり卵サンド ・キャロットラペ ・ブロッコリーとえびのレンジ蒸し ・バナナと小松菜のスムージー |
◆ポイント(キャロットラペ)
MCTオイルをプラスすることで、にんじんに含まれるβ-カロテンなどの吸収率がUP!眼精疲労や角膜の乾燥予防にもつながります。